理想の家が手に入る注文住宅に憧れている方も多いでしょう。しかし、注文住宅は完成しなければ分からない点が多々あります。完成してから「こんなはずじゃなかった…」「イメージと違う」というトラブルもたくさんあるのです。この記事では、注文住宅のトラブルを防止するための対策について解説します。

注文住宅で起こりがちなトラブルとは？

初めに、注文住宅で起こりがちなトラブルを見ていきましょう。

1つ目は工期のスケジュールが遅れることです。工期とは着工してから引き渡しまでの期間のことをいいます。契約書には着工日と引き渡し日が記載されているので、本来ならばその通りに作業を終わらせる必要があります。

しかし、自然災害や予期せぬトラブルにより、スケジュール通りに建築が進まないケースもあります。建築予定の場所とは遠いところで災害が起きた場合でも、救援物質を送ることが最優先とされるため、必要な資材や材料などが届かない可能性があります。

2つ目はイメージと仕上がりに相違が生じることです。注文住宅は完成しなければ分からないので、完成したあとに「イメージと違う」「打ち合わせと違う」というトラブルが起きがちです。

打ち合わせと違うのは稀なケースではありますが、起きる可能性はあります。本来であれば、施主の合意がなければ勝手に変更することはマナー違反です。合意なく勝手に変更するのは悪徳業者なので、選ぶ際に充分注意しなければいけません。

また、悪徳業者でなくても担当者とイメージの相違が起きたために、仕上がりが理想と違っていたというトラブルも起きやすいです。「プロに任せれば大丈夫だろう」とすべてを任せている方も多いですが、担当者とのコミュニケーション不足によるトラブルもよくあります。

3つ目は施工ミスや設備の不具合です。住宅が完成していざ住んでみたら、気になるところが出てくる場合もあります。たとえば壁紙のズレや色ムラ、床の傷などですね。これらは雑で手抜き作業をした業者に問題があります。

引き渡し後に気になる部分が出てきた場合は、修繕を依頼して作業してもらわなければいけないので、また完成までに時間がかかります。引き渡し前には最終チェックの日取りが取られるので、その際にしっかり隅々までチェックしておきましょう。

4つ目は近隣トラブルです。工事をすると大きな音が出たり、振動が起きたりする場合があります。近隣の住民に迷惑がかかって、のちのちトラブルが発生することもあります。

5つ目は金銭トラブルです。追加工事で費用が見積もりより高くなったり、諸費用を把握していなかったりなど、金銭トラブルも起こりがちです。お金に関する問題はとてもデリケートなので、トラブルが長引く場合もあります。

注文住宅のトラブルを防止するためには？

注文住宅のトラブルを防止するためには、なんといっても担当者とのコミュニケーションを密にすることが大切です。

金銭トラブルが起きるのも、仕上がりとイメージに相違が起きるのも、コミュニケーション不足が原因に挙げられます。しっかり話し合っておけば金銭に関することが理解しやすくなりますし、家のイメージも相手に伝わりやすくなります。

うまく言葉でイメージを言えない場合は、写真やイラストなどで伝えるとよいでしょう。写真やイラストなど具体的な画像を見せることで、よりイメージが伝わりやすくなりますよ。

工事が完了すると引き渡しになるのですが、その前に内覧会を開くことがほとんどです。もしくは、完成検査として施主が事前確認を行うことがあるので、その際は隅々までチェックしておくことが大切です。

壁紙がずれていたりよれていたりしないか、床や壁に傷はないかなど、ひとつひとつ確認しておきましょう。気になる点があればすぐに業者に確認することで、小さな傷のうちに直してもらえます。気になる点を見つけたら念のため写真に撮って証拠を残しておくことも大切です。

また、着工前に近隣住民にあいさつをしておきましょう。トラブルを避けるためにも、事前のあいさつはとても重要なポイントです。中には業者が代行してあいさつをしてくれる場合もありますが、なるべく自分たちで行った方が印象もよいでしょう。自己紹介と完成予定日を伝え、一言謝罪の言葉を用意しておくのもいいかもしれませんね。

仮に、注文住宅のトラブルが起こってしまったら？

万が一注文住宅のトラブルが起きて自分ではどうしようもできないと判断したら、住宅瑕疵担保責任保険の確認をしてみましょう。

住宅瑕疵担保責任保険とは住宅の不具合に関するトラブルに保険を適用させることで、問題の解決が可能な制度です。これは法律で義務付けられており、引き渡しから10年の間であれば無償で修復してもらえます。

また、第三者検査機関や専門家に相談するのもひとつの手です。ひとりで抱え込むのではなく、第三者検査機関や専門家に相談することで、トラブルに合わせた適切なアドバイスがもらえます。

一般的な相談窓口と言えば「国民生活センター」が挙げられますね。身近な人に相談してもよいですし、国民生活センターでアドバイスをもらうのもよいでしょう。

今回は注文住宅のトラブルを防止するための対策を紹介しました。注文住宅は自分の理想の家が建てられるので、憧れている方も多いでしょう。しかし、起きやすいトラブルもあるので、充分に注意しておく必要があります。今回紹介した注意点を頭に入れて、夢の注文住宅を実現してくださいね。

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